早咲きの花・舞台挨拶レポ

 4月7日に行われました『早咲きの花』の舞台挨拶を見て来ました。
 出演者は菅原浩志監督、徳山秀典さん、北条隆博さんの御三方でした。
 以下、微妙にネタバレも含んでますのでご注意下さい。
 会場は120人くらい定員で満員御礼でした。
 客層は意外にお年を召した方が多くて、ちょっとビックリでした。
 ほぼ定刻通りにスタートしましたでしょうか?(少し遅れたかも)
 徳山さん北条さんの衣装についてはそれぞれのブログをご覧下さい(名前にリンクしてあります)。菅原監督はノーネクタイのスーツ姿だったかと思います。
 一応、司会者さんらしい女性もいたのですが、結局司会は菅原監督がされました(^^)。でも、菅原監督はとてもお話も上手いので全く問題なかったです(^o^)。
 最初の挨拶(以下、一部敬称略)。
 まず、徳山さんが「前田先生役の徳山秀典です」「以上です」と短め(笑)。
 で、「それだけ?」みたいな顔で続いた北条さん。「水谷行彦を演じてます」と徳山さんのマネ(?)をしたのですが、自分の名前を言い忘れまして(笑)。菅原監督に指摘されて慌てて北条隆博です」「以上です」と。
 最後は菅原監督。「監督の菅原浩志です」と。これで終わりと思いましたが(笑)そんな事はなく。
 監督「やっと、この二人が舞台挨拶で揃ってくれました。初めてなんですよ。今まで、なかなかスケジュールが合わなくて」「二人共、『仮面ライダー』なんですが、ここの前は『仮面ライダー』のロケでよく来てたらしくて懐かしいって言ってました」「二人いますけど、今日は変身しませんから」と。映画館近くのさいたまスーパーアリーナは『仮面ライダー』(だけじゃないと思うんですけど)のロケ地として有名な所だと思います。それと、徳山さんと北条さんが揃った舞台挨拶が確かあったと思ったのですが、昨年の12月に全員揃った時だけで、そういう意味だったみたいですね。
 演じていた見所など。話の順番とか曖昧な記憶しかないので、その辺りはご了承下さい。
 それぞれ監督が話を振ってから、でした。
 監督「今はこんな長い髪してますが、映画の中ではびしっと七三で、ちょっと『誰』ってくらい違ってます」「出てくる子供達も皆そうですが、髪が切れる人という事で出て貰いました」「徳山君も短い撮影期間でしたが、短く切ってくれました」
 で、徳山さん。方言で喋っているのですが、ご親戚が静岡で近い言葉だったので馴染みがあってよかった、と。それと、戦中だったので、どんどん先生達も戦争に行ってしまったので、徳山「学生が先生をやっているという気分でやってました」「最後の授業の時は本当に今風の演技ではなくて。鼻を啜るのも自然に昔みたいに、がっとやってました」と。子供達についても、徳山「(カメラが1台しかないので)3回くらい、いろんな角度から撮るんですが、普通そういう時って、経験のない子だと(映ってないので)どっか行っちゃったりするんですが、全然そんな事なくて」「僕も本当に話してる感じになって、とても不思議な体験だした」と。
 これは監督も触れられていて、東京国際映画祭の舞台挨拶で原作の宗田理さんも仰っていました。それだけ、それぞれに思い入れのあるシーンであり、『前田先生』なんだなぁと。
 次が北条さん。
 監督「現代編に出て貰ったんですが、手筒花火を上げるシーンがあるんです。自分で花火を持って上げるんで怪我人も出たりする危険な花火なんですが、吹替えではなく、実際に上げてくれる人を探して、来たのが彼です」・・・勿論、それだけじゃないと思うんですけど(笑)。
 という訳で、監督に会った時の北条さんの第一声が「上げます」だったそうです。
 更に。監督「映画の場合、アップと引きと更にもっと引いてと3回花火を上げている所を撮らないとならないんですが、プロの方に『監督、そりゃ無理です。プロでも2回が限界です』って言われてしまいまして。1回目は無我夢中で上げられるけど、2回目は恐怖感が出てしまって、体力的にもグッタリしてしまって、とてもとてもという話だったんです。なので、彼にも3回目は遠くからだから別の人にやって貰っていいからって言ったんですが」と、ここで北条さんを促すと(笑)北条「上げますって言いました」と。
 という訳でその時の話です。やはりプロの方が言われたように1回目は訳がわからないまま出来たけど、2回目はわかっているだけに、北条「ずっと頭の中て『終われー』って言ってました」「3回目はもう開き直って、どうにでもなれって思ってました」と。そして、映画の画面でも実際に火の粉が身体に振りかかるのが見えるんですが、どんなに落としても残ってしまうらしく、北条「終わった後、ホテル帰って、髪洗ってたら、黒いのと一緒に髪の毛もごっそり抜けて。わーっとか叫んでました」との事でした。この話の時、徳山さんは横でこっそり笑っていて、監督が「その後、ちゃんと髪が生えてくれてよかったです」と見事な締め括りでございました(笑)。
 手筒花火の模様は『手筒花火の町/観光 ONLINE MAGAZINE』で見る事が出来ます。凄い迫力でした。
 そして、最後の一言。
 マイクの調子がよくなかったみたいで、徳山さんはマイクなしでしたが、しっかりとよく通る声でした。
 徳山「僕は普段、自分が出た映画とか恥ずかしくて、あんまり見られないんですが、この映画に関しては本当にいい映画で何度も見てます。皆さんも最後までしっかり見て頂きたいと思います」と。
 北条さんもマイクの調子が怪しかったみたいですが、何とか使えたみたいです。
 北条「僕が演じた水谷行彦という高校生が昔の事を知って変わって行く姿を見て頂けたらと思います」と。
 最後が監督。ここまでの話は徳山さんと北条さんを立てていたと思います。最後の挨拶の冒頭も、監督「二人揃ったのは本当に初めてでしたので、皆さんはラッキーです」と仰ってました。
 そして、この映画が実話を基にしていて、実際に3000人が僅かな時間の空襲で亡くなったという事(この犠牲者の数は9・11と同じだそうです。合掌)。けれど、広島、長崎と原爆投下の間にあった事だったので全く報道されなかったという事。それを言われた後で、監督「ですが、一番見て頂きたいのは、そんな時代でも皆が一生懸命に生きていたという事です」と力強く語られました。
 上映前の舞台挨拶という事で、もっと短いものを想像していましたが、そんな事はありませんでした。
 舞台挨拶の後はそのまま上映。私は3度目でしたが、やはり泣いてしまいました。なるべく多くの方に見て頂きたいと思います。